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私と車の回想録(29)

最終更新日2007/05/18
船の出港は夕方の4時ごろだったと思います、今もそうかも知れませんがドラの音でゆっくりと船は岸壁を離れていくのですが、なんとも情緒のある風景です、旅立つ人、見送る人の間には無数の紙テープが交差しそれがゆっくりと離れる様をいろどり、段々と、見えなくなるまでお互いに手を振り合うという、これだけでも映画のワンシーンですよね!そして各自がキャビンにもどり、そして夕食の時間を迎え和気藹々の時間を過ごしている頃船は、太平洋に出て右手に日本の本土を見ながら西へと進路をとるわけである、そうしている間に台風は刻一刻と我々に近ずいているのであったが、そんなことを知る芳もない我らは、旅たちの喜びと、タダで飲み放題のワインをガブガブ飲んでいたわけである悲劇の始まりはこの後数時間後に覆いかかってくるのであった。